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白梅メソッド研究所

ますます大きくなる私立幼稚園の役割

全日本私立幼稚園連合会主催の「第39回 私立幼稚園設置者・園長全国研修大会」が10月28日~29日にかけて、奈良市で行われました。今回の研修大会には、内容的に魅かれたこともあり、宮城からはるばる参加させていただきました。奈良は、個人的に何度も訪れている大好きな都市でもあります。古都に思い馳せる街並み、日本の原風景を連想させる自然景観、ゆるやかな時間の流れ、伝統を受け継ぐ食や文化の数々、関わる方々の気さくな人柄等々、多くの点で魅力を感じています。以前、友人と話している時に関西の話題になり、いろんな推し地域がある中、私は「奈良派」と主張していました。それほど愛着のある個人的に通い詰めた街奈良に今回は研修会で訪れました。数えてみると宿泊を伴う奈良での滞在は、通算20回目となります。

今回の設置者・園長研修大会は、基調講演、行政報告、経営課題毎の分科会等で内容構成されている研修会でしたが、中でも、行政報告の中の文部科学省初等中等教育局幼児教育課前田課長様による『幼児教育の現状と課題、そして今後の方向性』というお話が印象に残りました。子どもを取り巻く環境、そして子育てや幼児教育を取り巻く環境は、随時変わっていきます。ついこの間まで、待機児童の解消が課題となっていましたが、今は待機児童の解消という課題ではありません。子どもの数が年々減少していく中で、質の高い幼児教育の機会をいかに創出し、学ぶ姿勢を築き、小学校・中学校・高校へと接続していくかということが、今と将来の教育上の課題です。お話の中では、フランスでの幼児教育の位置づけのお話もありましたが、欧米諸国では、7歳までの教育が大人になってからの収入や就業率、社会的地位、人間関係にまで重要な影響を及ぼすことがエビデンスをもって、証明されていることから、日本においても幼児教育を受けた子とそうでない子の追跡調査を行い、幼児教育の有効性を国として実証を示していきたい旨も触れられていました。

待機児童解消のために平成27年より施行された「子ども子育て支援新制度」は、スタ-トしてもうすぐ10年を迎えますが、当時と環境や社会情勢も変わり、矢継ぎ早に新設された保育園やこども園は過剰気味となり、質が伴わない園は淘汰されてきています。とりわけ、公立園とは違い私立幼稚園は、その特色ある教育で、これまでも幼児の心身の成長支援をリ-ドしてきました。今回のお話を伺い、いよいよ日本は本気で子どもの教育に力を入れる段階に来ていると確信しました。人口減少、少子化、労働力不足、学力格差、情報格差、教育機会の減少といった状況は、国力に影響を及ぼします。白梅幼稚園が「教育は、社会の心臓」という発信を行うようになって10年。ますます幼児教育を担う私立幼稚園の役割が大きくなってきています。幼児期は限りある時間です。その限りある時間に有意義な教育とあそびの機会を・・・と願わずにはいられません。この度の研修大会、幼稚園の存在意義と役割について、気付きと学び、そして再認識をすることが多い研修機会となりました。「教育の力で未来をつくる」白梅幼稚園のこのコンセプトの意味がより良く理解される時代はもうすぐそこです。

大好きな奈良の地で全国大会

全国より設置者・園長が500名参加

奈良に来ると食べたくなる・・・天スタ!

 

出張で留守中 年少ぺんぎん組給食全員完食4回目!

writer 高 橋  潤

2024.10.30

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